昼寝研究所寝言レポート#1844
【本の短い紹介のようなもの第10回】
年を経るごとに細く朧になっていく記憶を空想で補いつついままで読んだ中でおもしろい本を紹介するコーナーです。
さて、今回はもう何回目かのディクスン・カーです。何しろ一番好きな作家はカーなので。
あ、この本はカーター・ディクスン名義でした。
名作の誉れ高い『ユダの窓』でございます。1938年に発表された作品。
ヘンリー・メリヴェル卿が弁護士として裁判に出席します。
彼が弁護するのは……
・内側から鍵のかかった部屋の中にいた
・すぐ側には矢が刺さって死んでいる人がいた
という状況で殺人の容疑で逮捕された青年。
そもそも、青年は恋人との結婚を許してもらうためにその父親に会いにいったのですが、緊張の中で勧められるままに酒を飲んで気を失ってしまい、目が覚めた時には死体と二人きりという状況だったと主張します。
が、当然のように信じてもらえません。それが本当だとしたら、実行犯はどこへ消えたというのか、青年にもわからないのです。
弁護に立ったヘンリー・メリヴェル卿は断言します。犯人はユダの窓を使ったのだと。それはどんな部屋にも存在するのだと。
はい、トリックは昔の推理謎々でバラされていたぐらい、一言で説明ができるような単純なものです。それだけに切れ味抜群。
現在の創元推理文庫版には貴重な座談会が収録されています。
Kindle版にも収録されているので、ご心配なく!
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さて、昨日紹介したマンガ家のTwitterでの呟きについて。
https://twitter.com/okome103/status/1114426108785467392
……電子書籍版では読んでいた岩見樹代子(いわみ きよこ)先生の『ルミナス=ブルー』というマンガ。
1巻の売り上げが良くないので、2巻で終了という判断になりそうなので買ってくださいと、マンガ家さんからの悲痛なお願いです。
電子書籍版を読んだ限りでは、わたしの好みとは少しズレている感じがしたのですが、以前電子書籍で読んだ『薄い透明な水色に』がなかなかクセのある良い話だったので、この作品もここからの展開に期待だと思っていたところでした。
そこでこの呟きですよ!
まあ、マンガ家さんがこうしたお願いをするのはちょくちょくあることで、いまのご時世、本当に1巻の売れ行きで即打ち切り決定になってしまうことも多いようです。
もちろん、出版社の言い分はいくらでもあるでしょうけど……
というわけで、まあ、応援の意味で紙本の購入するかと……
ただ、百合姫コミックスがいつも行っているヤマダ電機にあるかどうかわからないので、入手可能な本屋としてツイートにあったメロンブックスへ向かうことに。会社からも近いし、特典もまだあるかも、とのことなので。
とはいえ、あれでしょ?
メロンブックスって、いわゆる『デンキ街の本屋さん』でしょ?
入ったことないや……
しかし、まあ、この年になってそういうのもいいかと思っていざ突撃、と密かにテンション上げて入りましたよ。
おお、思ったより普通……
でも、よく見ると、普通の本屋にない薄い本ってやつですか? なんかスゴい勢いで展示されている……ヤバい。若い頃にこんなものを知ってしまったら、確実に溺れていました。
昼休みなので、あまり時間がありません。近くで何か作業をしている店員のお兄さんに『百合姫コミックスどこですか?』と訊ねると、すぐ横の棚を指して「この辺りですね」と教えてくれました。で、ずらずらっと見ます。おお、アレもコレも電子書籍で読んだことあるぞ。しかし、探しているタイトルが見当たりません。すぐ隣で作業を続ける店員さんに「ルミナス=ブルーって本を探しているんですけど」と訊ねると「ああ、それは確かこっちですね……」と案内してくれました。途中でそのお兄さんが他の店員に「ルミナス=ブルーってどこでしたっけ?」と訊ねると「ああ、あの写真のやつ。こっち」と平積みにの台に案内してくれました。知ってるんだ……
ありました! ざっと見ただけで30冊ぐらい積んでありそう。
シュリンクの上には「クリアファイル」とシールが。発売が3/18ですが、やはりまだ特典が残っているということは、売れていないという……
とりあえず購入。
他にも色々と物欲を駆り立てるモノが目に入りましたが、さっさと退散しました。
でも、会員カードは作ったぞ。大人しいデザインのモノと、一目でコレはちょっと! というものから選べというので、迷わず「コレはちょっと!」というおっさんが持ってはいけない感じのものを選びましたとさ。
まあ、このTwitterの呟きに関して、作者がそういうことを言うのはどうかと思う、という人もいて、そういう意見もわかります。
わたしは自分の好きなマンガが次々に生まれてくるこの状況を守りたいので、こんなにキレイなマンガを全力で描いて単行本を出した作者さんが売れなくて打ち切りになって悲しむなんてことになるのを避けたいのです。
一つ言わせてもらうとしたら、作者の自画像が怖い……虚無か! そこは顔がないと! 素直に応援しにくいよ!
幸い、Twitterでは軽くバズった状態になっているようで、一人で何冊も買って存続を訴えている人もたくさんいます。これで、なんとかなるといいけれど……
わたしはもう書籍は基本電子書籍派です。紙の本の手触りとかモノとしてのアレがどうとかいう話の優先度は最下層の下に埋めました。iPad miniで読むマンガ最高!
が、まあ、改めて紙のマンガを読むと見開きが迫力ありますよね……寧々の笑顔が「カワイクない」というエピソードの後のp146-147のあのページは、紙とiPad miniだと全然感じ方が違う、と思ってしまいました……いや、デカいiPad Proを買えばいいんですけどね。
電子書籍の売り上げも、打ち切り回避の判断基準にはなるそうです。
しかし、デンキ街の本屋さんは強烈でした……まさかあの本の表紙がガチャガチャになっているなんて……ちょっとハマってしまいそうで、怖いです。
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というわけで昨日2019年4月9日の自作Kindle有料版ダウンロード数は0冊。無料版が5冊でした。
Kindle Unlimitedの既読ページ数は1893ページでした。ありがとうございました。
あ、拙著『チョコレートの天使』に42件目のレビューをいただきました! ひゃっほー。
バレンタインデーの話かと思ったら違った! とのこと。それを狙ったタイトルです! 嘘です。紛らわしくてスミマセン! でも楽しんでいただけたようで何より。ありがとうございました。
それでは本日もお疲れ様でした。
お休みなさい。
2019年04月10日
2019年04月09日
昼休みのヴィレヴァン
昼寝研究所寝言レポート#1843
【本の短い紹介のようなもの第9回】
過去に読んでおもしろいと思った本をふぐ刺しよりも薄っぺらくご紹介せんとチマナコになってお送りするコーナーです。
さて9回目は泡坂妻夫(あわさか つまお)先生の『亜愛一郎シリーズ』でございます。
奇術師にして紋章上絵師でもある泡坂先生の作品は華麗そして遊び心満載。
中でも亜愛一郎(あ あいいちろう)というちょっとすっとぼけた写真家の出てくる、全三冊からなるこの短編集はチェスタトンを思い出させるトリッキーな作品の宝庫。
まあ、強引なお話も多いですが、それもこのお話の雰囲気でカバーされてしまうといった感じでしょうか。
最後の最後まで、人を楽しませる泡坂先生の職人技をご堪能ください。
Wikiにも「亜愛一郎」で項目がありました!
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%9C%E6%84%9B%E4%B8%80%E9%83%8E
いやあ、こうして見ても印象深い作品が多いですよ。
泡坂先生と言えば他にも色々とあるので、また名前を挙げさせてもらいます。
=====================
先週日曜日に行われたイベントでマンガ家さんのサイン本が抽選販売になっていたと聞いていたので、もしかして残り物が店頭に並んでいるのでは、という淡い期待を抱いてヴィレッジヴァンガードへ行きました。
某先生(連日名前を出しすぎたのでちょっと控えます)のサイン本を求めて、店内を彷徨いました。
某先生の本『推しが武道館いってくれたら死ぬ』は見つけましたが、サイン本は影も形もありませんでした。
そりゃそうか〜
それにしてもヴィレヴァンのマンガの棚は色々とわたしのツボを突きまくってきます。
もう、背表紙を眺めながらニヤけてしまいます。
うる星やつらのアクリルキーホルダーが売られていて、ちょっと欲しくなったのですが、いまさらだし、もう手元に単行本もないしなあ……
=====================
なんか某先生の『推しが武道館いってくれたら死ぬ』の2周目に突入しています。やばい。2回目も楽しくてしょうがない……最初はなんとなく読んでいたメンバー一人一人の性格などもよくわかって、もうメンバー7人の名前も覚えつつあるという……
=====================
本日、twitterで気になる投稿を見ました。
明日、もうちょっと書きます。
=====================
というわけで昨日2019年4月8日の自作Kindle有料版ダウンロード数は0冊。無料版も0冊でした。ってことは全部合わせて……ええっと、ひ、ふ、み、よ……0冊ってことです!
Kindle Unlimitedの既読ページ数は1923ページ。ありがとうございました。
noteに『夏のストロボあるいは魔法』の第4回を投稿しました。
しかし、視点の揺れが激しいな……できるだけ修正していますが、現行のKindle版も修正しなきゃなあ……
それでは本日もお疲れ様でした。
お休みなさい。
【本の短い紹介のようなもの第9回】
過去に読んでおもしろいと思った本をふぐ刺しよりも薄っぺらくご紹介せんとチマナコになってお送りするコーナーです。
さて9回目は泡坂妻夫(あわさか つまお)先生の『亜愛一郎シリーズ』でございます。
奇術師にして紋章上絵師でもある泡坂先生の作品は華麗そして遊び心満載。
中でも亜愛一郎(あ あいいちろう)というちょっとすっとぼけた写真家の出てくる、全三冊からなるこの短編集はチェスタトンを思い出させるトリッキーな作品の宝庫。
まあ、強引なお話も多いですが、それもこのお話の雰囲気でカバーされてしまうといった感じでしょうか。
最後の最後まで、人を楽しませる泡坂先生の職人技をご堪能ください。
Wikiにも「亜愛一郎」で項目がありました!
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%9C%E6%84%9B%E4%B8%80%E9%83%8E
いやあ、こうして見ても印象深い作品が多いですよ。
泡坂先生と言えば他にも色々とあるので、また名前を挙げさせてもらいます。
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先週日曜日に行われたイベントでマンガ家さんのサイン本が抽選販売になっていたと聞いていたので、もしかして残り物が店頭に並んでいるのでは、という淡い期待を抱いてヴィレッジヴァンガードへ行きました。
某先生(連日名前を出しすぎたのでちょっと控えます)のサイン本を求めて、店内を彷徨いました。
某先生の本『推しが武道館いってくれたら死ぬ』は見つけましたが、サイン本は影も形もありませんでした。
そりゃそうか〜
それにしてもヴィレヴァンのマンガの棚は色々とわたしのツボを突きまくってきます。
もう、背表紙を眺めながらニヤけてしまいます。
うる星やつらのアクリルキーホルダーが売られていて、ちょっと欲しくなったのですが、いまさらだし、もう手元に単行本もないしなあ……
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なんか某先生の『推しが武道館いってくれたら死ぬ』の2周目に突入しています。やばい。2回目も楽しくてしょうがない……最初はなんとなく読んでいたメンバー一人一人の性格などもよくわかって、もうメンバー7人の名前も覚えつつあるという……
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本日、twitterで気になる投稿を見ました。
明日、もうちょっと書きます。
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というわけで昨日2019年4月8日の自作Kindle有料版ダウンロード数は0冊。無料版も0冊でした。ってことは全部合わせて……ええっと、ひ、ふ、み、よ……0冊ってことです!
Kindle Unlimitedの既読ページ数は1923ページ。ありがとうございました。
noteに『夏のストロボあるいは魔法』の第4回を投稿しました。
しかし、視点の揺れが激しいな……できるだけ修正していますが、現行のKindle版も修正しなきゃなあ……
それでは本日もお疲れ様でした。
お休みなさい。
2019年04月08日
『男はつらいよ』第1作見ました
昼寝研究所寝言レポート#1842
【本の短い紹介のようなもの第8回】
8回にもなるともうそろそろネタが尽きているんじゃないかと思いきやネタが尽きているからこそこんなコーナーを始めたわけであってそこは大いに開き直ってお送りする寝言日記でございます。
……じゃない。本の短い紹介のようなものでございます。
本日のイチオシは島田荘司先生の『奇想、天を動かす』でございます!
あれ? なんと! この本、Kindleになってない!
なんてことでしょう……
このカッパ・ノベルス版が出た時のことを覚えています。
新聞に大きな広告が載っていました。あと、カバー折り返しの作者の言葉が自信に溢れたものでした。
この『奇想〜』はいつもの名探偵・御手洗潔は出てきません。警視庁捜査一課の吉敷竹史が主人公です。
彼の出てくるシリーズは、御手洗ものに比べると、どうしても事件が地味なのです。
が、カバーの作者の言葉を信じて読んでみました。
……列車のトイレから一瞬にして姿を消すピエロ。列車を襲う赤い目の巨人。
なにやら妙なファンタジーで幕を開ける物語。
そして、現実の世界で発生する、当時施行された『消費税』が引き金になる殺人事件……
何もかもが奇想天外なトンデモナイ事件が展開されます。
まさか、吉敷モノでこんなことが起こるとは……
当時のわたしはこの本を読みながら至福の時間を過ごしたものです。
ミステリに強烈な謎とロマンを求めるなら、是非。
というわけで、紙の本ならまだ手に入ります。
=====================
さて、昨日娘と一緒にPrime Videoの『男はつらいよ』映画版第1作を見ました。
何故か娘が見たいと言い出したのです。理由は知りません。作られたのはなんと50年前。
おそらく、彼女が読んでいるマンガに名前が出てきたのでしょう。
最初のヤツを全部見るのは十年以上ぶり。
寅さん、久々に見ましたが、めちゃくちゃな人だな。
いいなあ……
『男はつらいよ』に関して言えば、わたしは小学生の頃から見ていましたが、見たことのない人も当然多くいるわけです。
当時からよく聞いたのが「なんか古い昭和の映画と思って見なかったけど、見たらめちゃくちゃおもしろい」と認識を改めるコメント。
まあ、見てしまえばおもしろいんですよ。
それにしても、あれだけたくさんの映画ができるってスゴいです。
特に初期の頃の倍賞千恵子さんの可憐さときたら、破壊力抜群です。
2作目を見ることがあるのかなあ……
=====================
というわけで昨日2019年4月7日の自作Kindle有料版ダウンロード数は0冊。無料版が4冊でした。
Kindle Unlimitedの既読ページ数は746ページ。ありがとうございました。
今日はnoteの小説の更新はお休みです。
毎日となると、なかなかしんどいので……
昨日はさくらのブログの方の日記、文章を流し込んでから更新ボタンを押すのを忘れてしまっていました。さきほど更新しましたよ。
小説は明日更新予定です。
それでは本日もお疲れ様でした。
お休みなさい。
【本の短い紹介のようなもの第8回】
8回にもなるともうそろそろネタが尽きているんじゃないかと思いきやネタが尽きているからこそこんなコーナーを始めたわけであってそこは大いに開き直ってお送りする寝言日記でございます。
……じゃない。本の短い紹介のようなものでございます。
本日のイチオシは島田荘司先生の『奇想、天を動かす』でございます!
あれ? なんと! この本、Kindleになってない!
なんてことでしょう……
このカッパ・ノベルス版が出た時のことを覚えています。
新聞に大きな広告が載っていました。あと、カバー折り返しの作者の言葉が自信に溢れたものでした。
この『奇想〜』はいつもの名探偵・御手洗潔は出てきません。警視庁捜査一課の吉敷竹史が主人公です。
彼の出てくるシリーズは、御手洗ものに比べると、どうしても事件が地味なのです。
が、カバーの作者の言葉を信じて読んでみました。
……列車のトイレから一瞬にして姿を消すピエロ。列車を襲う赤い目の巨人。
なにやら妙なファンタジーで幕を開ける物語。
そして、現実の世界で発生する、当時施行された『消費税』が引き金になる殺人事件……
何もかもが奇想天外なトンデモナイ事件が展開されます。
まさか、吉敷モノでこんなことが起こるとは……
当時のわたしはこの本を読みながら至福の時間を過ごしたものです。
ミステリに強烈な謎とロマンを求めるなら、是非。
というわけで、紙の本ならまだ手に入ります。
=====================
さて、昨日娘と一緒にPrime Videoの『男はつらいよ』映画版第1作を見ました。
何故か娘が見たいと言い出したのです。理由は知りません。作られたのはなんと50年前。
おそらく、彼女が読んでいるマンガに名前が出てきたのでしょう。
最初のヤツを全部見るのは十年以上ぶり。
寅さん、久々に見ましたが、めちゃくちゃな人だな。
いいなあ……
『男はつらいよ』に関して言えば、わたしは小学生の頃から見ていましたが、見たことのない人も当然多くいるわけです。
当時からよく聞いたのが「なんか古い昭和の映画と思って見なかったけど、見たらめちゃくちゃおもしろい」と認識を改めるコメント。
まあ、見てしまえばおもしろいんですよ。
それにしても、あれだけたくさんの映画ができるってスゴいです。
特に初期の頃の倍賞千恵子さんの可憐さときたら、破壊力抜群です。
2作目を見ることがあるのかなあ……
=====================
というわけで昨日2019年4月7日の自作Kindle有料版ダウンロード数は0冊。無料版が4冊でした。
Kindle Unlimitedの既読ページ数は746ページ。ありがとうございました。
今日はnoteの小説の更新はお休みです。
毎日となると、なかなかしんどいので……
昨日はさくらのブログの方の日記、文章を流し込んでから更新ボタンを押すのを忘れてしまっていました。さきほど更新しましたよ。
小説は明日更新予定です。
それでは本日もお疲れ様でした。
お休みなさい。
甘く危険な世界『推しが武道館いってくれたら死ぬ』
昼寝研究所寝言レポート#1841
【本の短い紹介のようなもの第7回】
昔読んだような気がする本についてあることないこと思い出してご紹介するコーナーです。
最初からミステリが続いているので続けます。
あ、このブログで過去に取り上げたものばかりですが、そういうものです。
というわけで本日は短編ミステリ職人であるエドワード・デンティンジャー・ホックの作品を紹介します。
彼の作品はたくさんありますが、その中から選ぶとしたらもちろん『サム・ホーソーンの事件簿』でございます。一番簡単にまとめて入手できるので。
アメリカのノースモントという町で開業医をしていたサム・ホーソーン老医師の回想という体で語られるお話です。時代は1920年ぐらいから少しずつ経過していきます。
特筆すべきは全てが「不可能犯罪」だということ。
もう、サム先生の周囲で事件が次々に起こり、そのいずれもが「あり得ない」状況を含んでいるという……なんてステキなんでしょう!
密室ものも多くありますが、それ以外の不可能状況もなかなか魅力的です。
トウモロコシ畑沿いの道を曲がった途端に自転車だけを残して消えてしまった少女の話や……あれ? 幾つか挙げようとしましたが、忘れています。とにかくそんな感じですよ。
そして、その中でも強烈な謎の提示として忘れがたい話があります。
これは、ホックの作品だけではなく、わたしが読んだミステリ(大した数ではありませんが)の中でも出色の出来かと。
それが第四短編集に収録されている『革服の男の謎』です。
自分で作った革の服を着た放浪者がいたという。その伝説が復活した時にサム先生が出会った不思議なできごととは……
いやあ、すごい。
完璧ですよ。こんな魅力的な謎をこんなふうに解き明かすことができるなんて……
わたしにこんな短編が書けたらもう思い残すことはないです。
短編ミステリ職人であるホックの匠の技が光る、惚れ惚れするような美しいお話でした。
残念ながらKindleにはなっておりませんが、まだ紙の本は入手できるようです。
=====================
スミマセン……また平尾アウリ先生の話題です。
4日前まで未読のマンガ家さんでした。
昨日今日で『青春の光となんか』さらに『推しが武道館いってくれたら死ぬ』を1巻から最新5巻まで読了。
『まんがの作り方』を読んで、わたしの中では「カワイイ絵を描く、ちょっと変わったマンガ家」という感触でしたが『青春の光となんか』を読んで「あ、すごく変な人なんだ。そして絵はカワイイんだ」という認識に三階級特進。
さて、そんな中でアウリ先生の出世作『推しが武道館いってくれたら死ぬ』を読んだのです。
岡山を拠点にする7人組地下アイドルChamJam。その中でも人気が一番ない舞菜を応援することに生活の全てを捧げている女性、えりぴょんが主人公。たぶん。
破天荒に突き進む地下アイドルオタク達と、夢を叶えようとする女の子達の姿が描かれまくっています。
なにか、見てはいけない、触れてはいけない世界のような気がします……そこにいる彼等がうらやましく思えてしまうからです。
地下アイドルのメンバーの苦労なども描かれているため、読んでいるこちらまで彼女達を応援したくなるという……というか、舞菜のグッズがあったら買ってしまう予感しかありません。5巻の特典にチェキ風カードがついていたと聞いてちょっと悔しい気持ちです。
5巻まで読んでしまったらこのタイトルはとても自然。
いい世界だ……
『妄想テレパシー』の戸田君ふうに言うと「はい、好き〜」という感じ。
あ、明らかにアウリ先生の画力がアップしています。
このマンガ、去年、華々しくアニメ化の発表があったようですが、その後音沙汰なしだそうです……
これ、やろうと思ったら曲やらなんやら揃えなきゃならんから、その辺りの手間が尋常でないかと。それで頓挫したんかなあ……
で、こんな状態で実は昨日なんばのヴィレッジヴァンガードでイベントがあって、アウリ先生のサイン本の抽選販売が行われていたというスゴいチャンスがあったのですが、それを知ったのが昨日の夜だったので間に合わず。
まあ、もしかして余分のサイン本があるかもしれないので、暇があったら覗いてみます……
=====================
というわけで昨日2019年4月6日の自作Kindle有料版ダウンロード数は2冊。無料版が5冊でした。
Kindle Unlimitedの既読ページ数は1274ページ。ありがとうございました。
noteを始めてまもなくひと月です。
そこで継続するかちょっと考えてみます。
それでは本日もお疲れ様でした。
お休みなさい。
【本の短い紹介のようなもの第7回】
昔読んだような気がする本についてあることないこと思い出してご紹介するコーナーです。
最初からミステリが続いているので続けます。
あ、このブログで過去に取り上げたものばかりですが、そういうものです。
というわけで本日は短編ミステリ職人であるエドワード・デンティンジャー・ホックの作品を紹介します。
彼の作品はたくさんありますが、その中から選ぶとしたらもちろん『サム・ホーソーンの事件簿』でございます。一番簡単にまとめて入手できるので。
アメリカのノースモントという町で開業医をしていたサム・ホーソーン老医師の回想という体で語られるお話です。時代は1920年ぐらいから少しずつ経過していきます。
特筆すべきは全てが「不可能犯罪」だということ。
もう、サム先生の周囲で事件が次々に起こり、そのいずれもが「あり得ない」状況を含んでいるという……なんてステキなんでしょう!
密室ものも多くありますが、それ以外の不可能状況もなかなか魅力的です。
トウモロコシ畑沿いの道を曲がった途端に自転車だけを残して消えてしまった少女の話や……あれ? 幾つか挙げようとしましたが、忘れています。とにかくそんな感じですよ。
そして、その中でも強烈な謎の提示として忘れがたい話があります。
これは、ホックの作品だけではなく、わたしが読んだミステリ(大した数ではありませんが)の中でも出色の出来かと。
それが第四短編集に収録されている『革服の男の謎』です。
自分で作った革の服を着た放浪者がいたという。その伝説が復活した時にサム先生が出会った不思議なできごととは……
いやあ、すごい。
完璧ですよ。こんな魅力的な謎をこんなふうに解き明かすことができるなんて……
わたしにこんな短編が書けたらもう思い残すことはないです。
短編ミステリ職人であるホックの匠の技が光る、惚れ惚れするような美しいお話でした。
残念ながらKindleにはなっておりませんが、まだ紙の本は入手できるようです。
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スミマセン……また平尾アウリ先生の話題です。
4日前まで未読のマンガ家さんでした。
昨日今日で『青春の光となんか』さらに『推しが武道館いってくれたら死ぬ』を1巻から最新5巻まで読了。
『まんがの作り方』を読んで、わたしの中では「カワイイ絵を描く、ちょっと変わったマンガ家」という感触でしたが『青春の光となんか』を読んで「あ、すごく変な人なんだ。そして絵はカワイイんだ」という認識に三階級特進。
さて、そんな中でアウリ先生の出世作『推しが武道館いってくれたら死ぬ』を読んだのです。
岡山を拠点にする7人組地下アイドルChamJam。その中でも人気が一番ない舞菜を応援することに生活の全てを捧げている女性、えりぴょんが主人公。たぶん。
破天荒に突き進む地下アイドルオタク達と、夢を叶えようとする女の子達の姿が描かれまくっています。
なにか、見てはいけない、触れてはいけない世界のような気がします……そこにいる彼等がうらやましく思えてしまうからです。
地下アイドルのメンバーの苦労なども描かれているため、読んでいるこちらまで彼女達を応援したくなるという……というか、舞菜のグッズがあったら買ってしまう予感しかありません。5巻の特典にチェキ風カードがついていたと聞いてちょっと悔しい気持ちです。
5巻まで読んでしまったらこのタイトルはとても自然。
いい世界だ……
『妄想テレパシー』の戸田君ふうに言うと「はい、好き〜」という感じ。
あ、明らかにアウリ先生の画力がアップしています。
このマンガ、去年、華々しくアニメ化の発表があったようですが、その後音沙汰なしだそうです……
これ、やろうと思ったら曲やらなんやら揃えなきゃならんから、その辺りの手間が尋常でないかと。それで頓挫したんかなあ……
で、こんな状態で実は昨日なんばのヴィレッジヴァンガードでイベントがあって、アウリ先生のサイン本の抽選販売が行われていたというスゴいチャンスがあったのですが、それを知ったのが昨日の夜だったので間に合わず。
まあ、もしかして余分のサイン本があるかもしれないので、暇があったら覗いてみます……
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というわけで昨日2019年4月6日の自作Kindle有料版ダウンロード数は2冊。無料版が5冊でした。
Kindle Unlimitedの既読ページ数は1274ページ。ありがとうございました。
noteを始めてまもなくひと月です。
そこで継続するかちょっと考えてみます。
それでは本日もお疲れ様でした。
お休みなさい。