2019年04月19日

時代の狭間の事件を描いた名作『64』

昼寝研究所寝言レポート#1853

【本の短い紹介のようなもの第19回】

夏の一瞬の夕立の後で空は所々に厚い雲が綿状に浮かび暗い部分と日に照らされて輝く部分が灰色と金色に染まり背後の薄青い空とあいまってまるで油絵のように美しいと思ったこととは何の関係もなく過去に読んで面白いと思ったミステリをご紹介するコーナーです。

……なにかクドい前置きがないと始まらない呪いなのか。
第19回の本日はいままでで一番短いタイトルの『64』です。
作者は横山秀夫先生。
これ、何故64なのか。
昭和64年というのがわずかにあったわけです。すぐに平成元年になりましたが。
その時に発生した誘拐事件。未解決のままに終わったその事件のことを警察関係者は「ロクヨン事件」と呼んでいたのです。
だと思いましたよ。確か。
ほら、これ、いまの時期に紹介するのにバッチリじゃないですか。
いまであれば「サンマル事件」になるわけですよ。

横山先生の小説はどれも一級品ですが、警察を舞台にしたものが多く、それもちょっと変わった視点。『組織』としての警察の姿を描かせて右に出る者なしかと思っているわけですが、それほど警察小説を読んでないからわかりません。

とにかく、警察という巨大な集合体の中に属する個人の懊悩がこれでもかと絞り出されるような作品です。
それでいて、本格的なミステリ的な仕掛けもあったりして、もうこの辺りがサービス精神旺盛な職人の丁寧かつ見事な仕上がり。


会社を辞めていく人に餞別としてこの本を渡したことがあります。
間違いのないオモシロさ。
日本のミステリ史に残る一冊かと思います。



https://amzn.to/2PiIO83

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さあ、この週末にはアレもコレも頑張るぞ。
でも、娘の学校のイベントもあるぞ。
まあ、ゴールデンウィーク前に色々終わらせておくのは良いかと。

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BAYONETTA 2の難易度クライマックスが難しすぎる……
なんか2回ぐらい攻撃を食らったらほぼオシマイなんですけど……
『食らったら』って字面だけ見るとなんか楽しそう……
『食ラッタラ』とカタカナにして、さらに『食ラッタラ〜』と、少しの工夫で見違えるほど陽気に。常にそういうことを心がけられるような生き方をしたいものですね。BAYONETTAから大切なことを学びましたね。

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最近、気がついたのですが、ハートキャッチプリキュアの歌の癒やし具合がすごいな……

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というわけで昨日2019年4月18日の自作Kindle有料版ダウンロード数はぎゃー有料無料どっちも0ダー。
Kindle Unlimitedの既読ページ数は1748ダー。ありがとうございました。

さきほど週末はアレもコレもと書きましたが、それほどの時間はないわな……
あ、本日から古くさいミステリ『時の影』をnoteにアップします。
https://note.mu/red56/m/m551b9872ba00

かつて光文社がやっていた『本格推理』に送って、鮎川哲也先生に読んでいただいたことがあるというのが唯一の売りです。入選はしませんでした。

それでは本日もお疲れ様でした。
お休みなさい。