2019年04月20日

期待を受け止めてくれた『暗黒館の殺人』

昼寝研究所寝言レポート#1854

【本の短い紹介のようなもの第20回】

あまりに希薄な記憶の轍を辿っているためにそろそろ紹介した本がダブっているのではないかと心配しかけた自分に対してまだダブってないの? と半笑いで何かがアレするようなコーナーです。

第20回でオススメするのは、この人から新本格が始まりました。
綾辻行人先生の諸作あるウチのアレです。
えー、デビューからしばらくはリアルタイムで追いかけていました。
もちろん十角館の殺人も素晴らしいし、迷路館も名作。時計館も驚きましたが、ここは一つ第7弾の『暗黒館の殺人』(2004年)で!

新本格の盛り上がりを十分に楽しみました。
綾辻先生の『館シリーズ』はそれを象徴する作品群でしょう。
しかし、第6弾の黒猫館までほぼ毎年出ていたこのシリーズがそこから突然止まってしまって、そこからまさかの12年

その頃、引っ越しをしようとして、不動産屋と一緒にあちこちうろついていた時に西宮市名塩で書店の前を通りかかり、そう言えばそろそろ出ているはずだと思い出し、不動産屋さんに「ちょっと本屋寄っていいですかね」と言って平積みになっているのを発見。
おお、ついに出たのかとテンションを上げて買ったのを思い出します。
ついでに言うと名塩はなんかスゴい場所でした。

しかし、この分厚い上下巻のノベルスを読むのは少し不安がありました。
12年の空白ですよ。
待ちすぎた作品なんて、最初からハードルが上がってしまっているわけで、並大抵のことでは満足できないわけですよ。

そう思って読み始めたわけですが……

いや、これですよ。
これが綾辻行人にしか書けないミステリですよ。
暗闇の中に立てられた深紅の骨組みを持つ圧倒的な人工建造物の美しさ。
読者を欺くために一つ一つ積み上げられた部品。
それらが一気に崩れていくクライマックス。

まさに、今までの作品の集大成的な作品でした。
わたしの中ではこれが綾辻先生の最高傑作だと思っております。

あ、オススメしておいて何ですけど、いきなりこれから読むのは意味がわからんかと。
まあ、それを言うなら最初の『十角館の殺人』だっていきなり「最初に読むミステリがこれです」では驚きも半減なわけで……

まあ、そういったことも含めて古い人の意見ってことで。



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今日は色々とアレがアレしてなんか落ち込みました。
が、まあ、なんとか乗り切りました。

BAYONETTA 2が進まず。しょうがないのでBAYONETTAの1をやっているという……
まあ、気晴らし程度ですが。

あと、いまさら仲間由紀恵さんのTRICKを1作目から見ているという……
村人が消える話はなかなかすごかったです。
ホックの短編にもありましたが、それよりもこちらの方がキレイかも。

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というわけで昨日2019年4月19日の自作Kindle有料版ダウンロード数は5冊。無料版も5冊でした。
Kindle Unlimitedの既読ページ数は1053ページ。ありがとうございました。

noteで『時の影』を少しずつ公開しております。こうして読むと悪くはないような……でも、まあ、古くさいということで。

それでは本日もお疲れ様でした。
お休みなさい。