2019年04月29日

なにわんGW2019行ってまいりました

hanakaku.png

*トップはフリー素材として提供されているハナカクのイラストです。

昼寝研究所寝言レポート#1863

【本の短い紹介のようなもの第29回】

さて、入手困難な小説であってもご紹介するコーナーです。

第29回でお送りするのは、これもわたしの日記では3回目ぐらいの登場になって、もはやレギュラーともいえるダン・シモンズ『サマー・オブ・ナイト』(1991年)でございます。

内容を八割ほど忘れていますが、八二蕎麦的な感じでオススメしたいと思います。つまり、そば粉が二割でつなぎが八割となるとそれはもうウドンではないかという気もしますが、ウドンもおいしいのでほぼ問題ないかと。
個人的にはキングのITよりもコレです。

内容は……
少年達が悪いモノと戦う一夏の物語。

まあ、そんな感じですよ。
手元に文庫本があるのですが、再読しないとこれ以上は伝えることがありません。
ただ『おもしろかった』という儚い記憶だけが残されて、今も時折、胸がちくちくと痛むのです。(ちょっといいふうに書いて情報量の少なさを煙に巻いたつもり)
ハイペリオンシリーズが大ヒットとなって、そちらの方は日本でも電子書籍化されていますが、過去のこれらの作品も是非お願いします!
というか、この辺りの作品はおそらく契約の中に電子書籍の項目がなくて、いまさらやり直すのはビジネス的にあり得ないんでしょうねえ……




=====================

さて、ハナカクの松井先生がまんだらけのイベントに参加されるということで、行ってまいりました謎のイベント『なにわんGW2019』というやつに。

これ、ひと月前ぐらいに知ったのですが、どこにも詳細情報が出ないという、非常に参加しづらいイベントです。しかもジャンルが女子格闘技という、狭すぎるアレです。
ジョシカクトウギ? いや、それ以前に格闘技に興味がないという……さらに、このような同人誌即売会的なものに参加したことがありません。
ハナカクがおもしろいので、作者の松井勝法先生を見てみたいというだけです。

たどり着けたのはTwitterのハッシュタグですが、こちらも参加者のアップする情報ばかり。まあ、そこでレジに貼ってあるイベント告知のビラを拡大して12時始まりということはわかりました。あとは行けばなんとかなるかな、ということで当日まで何もしませんでした。

ビラによればイベントは2部構成で、1部が即売会。2部が松井先生のトークショーということでした。
12時始まりで、それぞれ2時間ずつとありますが、そんなに即売会にいられないと思って1時間遅れで店へ。

1Fのカウンターで訊ねたら4Fでチケットを購入すべしとのこと。
4Fは半分がジャニーズ系、残り半分が同人誌の売り場という、軽く時空が歪んだ空間です。チケットを購入。ここで初めて詳細を書いた紙をもらえました。そうか、もっと早くに前売りで買えばよかったのか……でも、まあ、良しとしましょう。

4Fの一角にイベントスペースがあり、何やら机が並び、物販をしているようです。その机の間に男共が右往左往しています。

とりあえずハナカクの机があったのでそちらへ。おお、色紙が並んでおる。しかし、二枚あるはずのカラー色紙は1枚。6枚あるはずモノクロ色紙も2枚だけ。どうやら既に売れているようです。買おうと思っていたのはキーホルダー。カウンター向こうに若そうな眼鏡の人がいたので話しかけました。「色紙、売れているんですね。キーホルダーをください」と購入。まさか、この人、松井先生じゃないよな〜写真を見たことがないので、わかりません。

キーホルダーを入って3分で買ったのはいいのですが、その他のブースの雰囲気がなかなか近寄りがたいので、ついついイベントスペースを抜け出して1Fのコミック売り場へ逃走。ついでに娘が探している男塾11巻を見るも発見できず。

いや、しかし、こんな謎のイベントに参加して、他の誰とも話をしなかったらもったいないぞ。それに、そもそもあのハナカクのスペースにいたのは松井先生ではなかったのか。いや、しかし若すぎるかな? というか、そもそもハナカクしか読んでいないから作者の年齢も知りません……

イベントスペースへ戻って、さてどこの人と話をしようかと思っても、回りのブースの人達が濃い感じで……ちょっと気後れしてしまいます。

と、ハナカクの机を見ると、もうサインがカラー白黒共に一枚だけのようです。これは……
で、机の前でさっきの眼鏡の人に「松井先生ですか?」と訊ねたらそうだとのこと。いつも読ませてもらっているとお礼をいいました。そのまま「サイン買います」と。カラーはお高いので、白黒で。
どの媒体で知ったかとのことでしたので、noteですと。日記に感想を書いて、先生に『スキ』をもらったのですと言ったところ、「じゃあ、赤井さん? 」
まさか、覚えてもらっているとは思いもせず、ちょっと驚きました。
応援ありがとうございます、というようなことを言われていえいえ、こちらこそと。

……ちょっとこの辺りのやりとりは緊張してうろ覚えです。
なんか、いま書いていて本当に名前を覚えていてもらったのか、ということも疑わしくなってきましたが、noteで感想、ということで反応してくださったことは確かなので、多分この通りだったと思います。

その後、他の机へ。人がいない机の謎の同人誌を見ていたら、後から声を掛けられ、その作者の人と数分話をしました。プロレスとか、見てないんですよね〜と正直に言うと、色々と教えてくれました。なるほどなあ……正直、絵はうまくないのですが、それでも自分のマンガを印刷までして発表するということに勢いと情熱を感じました。わたしのKindleもそんな感じですよ……

続いて、なんと小説を売っている人を発見。印刷したテキストを見本として、CDにPDFファイルが焼いてあるっぽいです。値段100円。格闘技って小説で書くの難しくないですか? と聞いてみました。実際にやったことがなく、本で得た知識程度ですと自信なさそうに言っていました。そこでわたしもKindleで本を出しているんですよと名刺を渡しました。
買いますよ、と言うと何とか(名前忘れましたスミマセン……)というボクシングの選手がいて、その人を知っていないとおもしろくないかも、と言うのです。
ただでさえ狭いジャンルの、さらに絞ったものを出しているんですかと、ちょっと驚きつつも、応援の意味で買わせてもらいます。と購入。頑張ってください、と言いつつお別れ。

その辺りで一端会場から人を出して第2部へ。
パイプ椅子が並べられ、松井先生のトークショーが始まりました。会場となっている部屋には整理番号順に入ることになっていたのですが、わたしは当日券で63番。大分遅い方です。で、とりあえず遅い番号の人は同人誌コーナーの奥に並ぶことに。うわー、すごい世界だ〜これはヤバい……本当に若い頃に知らなくて良かった。というかいま知ったのもかなり危険。

入場すると、最前列が空いていた(ありがち)ので迷わずそこへ座りました。
司会進行の人がいて、松井先生も喋りやすそう。というか、話慣れてるな〜

内容としては、デビューに至るまで、そしてジャンプ連載の頃のエピソード。さらに、女の子を主人公にした格闘マンガとしてヤンジャンに載った読み切り作品『渇望のニーナ』のこと。ハナカクの連載開始、これからのハナカクについてなど盛りだくさん。かなり長い時間、お話を聞くことができました。司会の人、頑張ってたなあ……

印象に残ったのは、これからのハナカクにこの会場の人達が求める要素は何か、という松井先生からの質問があったことです。もっと女子的な魅力を前面に出した方がいいのかと。
司会の方が、女子格闘モノに対する特殊な好みなどは我々に任せてください、ハナカクに求めるものはそうではない、という意味のことを仰ってました。
さらに、会場で少女マンガが好きだという人が、少女マンガ的な読み方でもハナカクはおもしろいと言っていました。
わたしとしても、格闘マンガではありますが、少女の成長物語という普遍的なものが核にあるので、お話としての安定&安心感もあるし、とにかく手に取ってもらえさえすれば、続きを読みたくなるのになあ、と思うのですが、そこはまあ、素人の甘い考えかもしれません。実際に、その状態であっても一度打ち切りになっているわけですから。

最後には抽選会をやって(当たりませんでした……)お開きに。
第3部もありましたが、サインも購入して満足。満ち足りた気分でまんだらけを後にしました。

わたしは『渇望のニーナ』という作品の存在も知りませんでしたが、会場に雑誌から切り取った本編を持ってきているという人がいました。ハナカクの生まれる元になったような作品だそうです。
いずれ電子書籍で読めるようになるのを待つことにします。

今後のハナカクが電子書籍でインディーズという括りで売るのなら、電子書籍利用者の層に響くものでなければ拡散は難しいわけで「おもしろいと信じたマンガの先に道を延ばしたい。ただし、前例があまりない方法で」という難しいチャレンジになります。
市場を意識して、プロのマンガ家として色々と作戦を練っている段階のようで、一ファンとしては見守るしかありません。

Kindleが日本で始まった頃に鈴木みそ先生のマンガが爆発的に読まれたことがありました。Kindleという新しい波にいち早く対応したみそ先生の作戦が見事に奏功した例ですが、そこから電子書籍のマンガも乱立している現状では、ワンアイディアで同じような現象を起こすのは難しいと思われます。
でも、この挑戦はマンガ家が自分の作り上げた物語を、その才能を尽くして全うさせるという、マンガにとって(少なくとも現状よりは)幸せな方法が選べるようになるかもしれないという可能性があります。もちろん、皆が同じ方法で、という単純なものにはならないでしょうけど、少なくともそれが希望となり得るということで。

家に帰って色紙を机の横に置いてみたら、これ、かなり嬉しいです。キーホルダーも良い出来です!
よっしゃ、明日から頑張るぞ!
IMG_20190429_183438~2.jpg




=====================

というわけで昨日の自作Kindle有料版ダウンロード数は0冊。無料版が3冊でした。
Kindle Unlimitedの既読ページ数は1341ページ。ありがとうございました。

本日、『雪の降る夜』の後編をアップしました。
おお、3月から始めたnoteのスキの合計が100に達しました。
https://note.mu/red56/m/m82a963b14612

それでは本日もお疲れ様でした。
お休みなさい。

posted by Red56 at 23:26| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記