2019年04月12日

名作揃いの『密室大集合』

昼寝研究所寝言レポート#1845

【本の短い紹介のようなもの第11回】

朦朧とした意識の中で何か絞りかすに似た手触りを与えようとするコーナーです。
というか、この無駄な一文要らんよね。

さあ、11回目にご紹介するのはアンソロジーです。アメリカ探偵作家クラブが出していた『密室大集合』でございますよ。編者は短編ミステリ職人の我等がエドワード D.ホック大先生。
これ、20編ものミステリ短編が収録されています。いずれも密室、あるいは状況的に不可能な事件を扱ったモノ。
その数だけでもご飯を三年ぐらい食べられそうですが、作品の質もなかなか素晴らしいのです、さらに三年。
例えば珍しいジョルジョ・シムノンの密室モノ『クロワ・ルース街の小さな家』のネタは今となっては珍しくありませんが、その見せ方のうまさ! いや、小説ってのはこういうものなんだと唸らされます。あるいは本当の奇術師クレイトン・ロースンによる『この世の外から』は「窓やドアの隙間も完全に塞がれた状態の密室」にディクスン・カーと挑戦して、カーは長編『爬虫類館の殺人』を書き、クレイトン・ロースンはこの短編でその難題に挑んだというものです。個人的にはこの短編の方がスマートで素晴らしい出来かと
まあ、他にもクイーンの珍しい不可能状況ものや、ストラング先生の洒落た作品など素晴らしいモノが目白押しですが、中でも一読忘れがたい強烈な現象を扱ったのがビル・プロンジーニの『アローモント監獄の謎』です。
監獄で起こった処刑の驚くべき顛末を描いた短編。
いくつもの不可能犯罪ものを読みましたが、この作品は途中で「こんな不思議な現象を説明できるトリックなんて、あり得ないだろ」と思いました。それがキッチリ謎解きされた時には感動しましたよ。
こういった若い頃のキラキラした興奮がミステリというものを好きでいさせてくれたのだと、感謝せずにはいられません。

残念ながらこの短編集、中古で入手するしかないようです。まあ、プレミアがつくようなものではないので、興味を持たれた方は是非。



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なんか、このコーナー、書くの大変だな……
もう、今日はこれだけにします。

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というわけで昨日2019年4月10日の自作Kindle有料版ダウンロード数は2冊。無料版が3冊でした。
Kindle Unlimitedの既読ページ数は1908ページ。ありがとうございました。

明日でnoteを始めて1ヶ月です。
小説はそれなりに読んでもらっているのかな……
それでKindleの有料本が読まれるようになっているのかな……Prime Readingから外れてしまって、比較が難しい状況になっております。

それでは本日もお疲れ様でした。
お休みなさい。

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