2019年04月13日

演奏が心に響く『ましろのおと』

昼寝研究所寝言レポート#1847

【本の短い紹介のようなもの第13回】

かつて読んだ本の中で特におもしろかったものを紹介するといいつつほとんど内容に触れず実は読ませたくないのではと勘ぐらせるコーナーです。

ここで紹介する中では、かなり新しい作品ですが、サラ・ウォーターズ『半身』(1999年)です。
あ、新しいとか言っておいて、もう20年も前の作品でした……マジですか。

日本で翻訳が出たのは2003年ですが、各ミステリランキングで上位に選ばれていました。
どんなお話かと言うと……
あれ?
……2003年に何があったか覚えていられるなら、日記なんか不要ですよね。
記憶の底にある頼りない何かを必死にたぐり寄せると、後半のある一瞬に『うわっ』と声を出してしまうようなお話です。

目の前に本がありますが、19世紀のロンドンの監獄のお話です。
不確かな手触りの中から浮かび上がる美しい物語をご堪能ください。



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またやっちまいました……
Kindleで1巻無料のワナ
以前から知っていました。興味を持っていました。三味線の話なんということも、いつの間にやら知っていました。
そして本日。目が覚めた直後に、休日の朝というのんびりとした時間を布団の中で過ごしていたのですが、ふと、以前ダウンロードした1巻の存在に気がついて読んでみたのです。
羅川真里茂(らがわ まりも)先生の『ましろのおと』でございます。
三味線の名人に育てられた少年が、名人亡き後、自分の音を探し求めるお話です。
うっひゃー、おもしろい!
布団の中でふと気がつくと5巻を読んでいました。2巻以降は都度定価で購入です。

これ、三味線という、ヘタをすると読者の大半がほぼ聞いたことがない、あるいは聞いたことがあっても、ほとんど未知の楽器の世界を題材にしているわけで、そういった中で主人公の演奏が『スゴい』ことを読み手に納得させるのはとても難しいわけです。
それを弾き手の心情と、擬音と、聴衆の表情で伝えてきます。
さらに何人ものライバルとなる弾き手が出てきて、それぞれの『演奏の個性』を音なしで表現するなんて、もうかなり離れ業。
天才型の雪が人との関わりの中で少しずつ成長していくという、王道のオモシロさが安心して楽しめます。
しかし、三味線というその特殊な世界故に『学校生活』の部活という枠に収まりきらない辺りがちょっと変わっています。三味線弾き、民謡の歌い手など、知らなすぎる世界の奥深さが恐ろしい……

昼過ぎには10巻まで読んでいました……やばい。とりあえずここで自粛。
このマンガ、月刊少年マガジンで9年も連載されていて、最新が22巻だって……明日には読んでしまいそうだけど、9年を2日でってのはちょっと人としてどうかと……



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というわけで昨日2019年4月12日の自作Kindle有料版ダウンロード数は1冊。無料版が5冊でした。
Kindle Unlimitedの既読ページ数は1673ページ。ありがとうございました。

noteであの問題作『夏のストロボあるいは魔法』を最終回までアップしました。
これ、最後まで読んだ人が、一言文句を言いたくなるようなのです。
わたしのお話ではミステリっぽいのに『悪魔』や『魔法』などが出てくるものもあるのですが、本作もそういったことに対する不満があるようです。
書き手の力不足で、そのように理解されてしまっているという……

https://note.mu/red56/m/m62a53d41e8d7

それでは本日もお疲れ様でした。
お休みなさい。


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