2020年02月28日

イビツに閉じられたステキ『君は世界災厄の魔女、あるいはひとりぼっちの救世主』

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2020年2月27日
昼寝研究所寝言レポート#2165


ラノベというものをほぼ読まないので、読んだお話がラノベっぽいのかなんなのか、正直わかりません。
ラノベって言うと、古くは『星へ行く船』シリーズとか『キマイラ』シリーズとかでしょ? もっと古くなると『不良少年の恋』とかでしょ?
それ意外に覚えているのは……あ、そうだ田中哲弥先生の『大久保町の決闘』や『やみなべの陰謀』を大人になってから読みました! おもしろかったなあ。なんだ、結構読んでるじゃない。
あと『ビブリア古書堂の事件手帖』が話題になったときに読んだぞ。なんでこれが東京創元社から出ていないのかなあ〜と思った記憶が。

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というわけで、読み終えました。大澤めぐみ先生の『君は世界災厄の魔女、あるいはひとりぼっちの救世主』を。

ファンタジー世界で魔方使いが大暴れ! てきなお話……でしょうか
過去と現在が交互に語られていくという構成。

魔方(この小説では魔法のような力を魔方と表す)の描写の細かさがもちろん重要です。作者の饒舌な語りはこの小説でも健在。魔方陣をレーダー替わりに張る場面で虫や小型の動物が『僕の認識をくすぐっている』などというさりげない文章には思わず「そうそう、魔方陣あるあるだよね〜」と同意してしまいますよ。

印象に残ったのは
『これ絶対に後で布団とか売りつけられるやつだ。』
かな。

この作者の、こういった軽いリズムで畳みかけてくる文体が心地よいのですが、そこから繰り広げられる世界はとても刺激的です。

世界とは何か。生きているとは何か。というような風呂敷で読者をバサッと包み揚げ。教養がないので沼男なんて初めて聞きました……

そして、終盤で色々とこう、アレコレが明らかに。
この世界観でこういったアイディアを突っ込んでくるか!

まさかのあのメジャーな、というか、いや、古典SFか。ほら、愛の手紙の人の代表作のアレてきな……
さらにミステリてきなアレも。
しかも、その仕掛けで着地するところがもうなんとも……
『酷く儚く美しく』という感じ。そうだよな〜

いろいろ詰め込んであるお話。
丁寧に作られた世界、語り口、そういう仕掛けの向こうにある寂しさ。
全体としてとても楽しめました。

さあ、問題はもう電子書籍として売られている作者の書籍がもうないこと。

小説宝石もヤマダモールで注文したので、それを待つか……

https://amzn.to/2w8PD6L

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今年も出ました!
『このセルフパブリッシングがすごい! 2020年版』ですよ!
四年目か……そうかそうか。
この本がKDPの世界を盛り上げているのは間違いないところ。ありがとうございます!
とりあえずざっと見ただけですが、色んな人がいるなあ……

https://amzn.to/2T4KeXy

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というわけで昨日2020年2月26日の自作Kindle有料版ダウンロード数は1冊。無料版が3冊でした。
Kindle Unlimitedの既読ページ数は1672ページ。ありがとうございました。

よし、今日はもう何もせずに寝るぞ!

それでは本日もお疲れ様でした。
お休みなさい。
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