2018年01月20日

期待通りの傑作『13・67』

昼寝研究所寝言レポート#1399

いつも通りようやくアレを読み終わったので安心して次の本へ手を出せるのでああめでたしめでたしですがこれが紙の本でそれを持ち運んで読むなんてどれだけ久しぶりなんだろうかということにややオノノキながらお送りする寝言日記でございます。

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というわけで読みました!
陳 浩基(ちん こうき)先生の渾身の作『13・67』を!

……いやあ、スゴイ作品でした。
香港という、わたしにはまったく想像もできない地域を舞台に2013年から1967年の出来事を警察の目線で追っていくという連作短編集。

が、この警官というのがなかなか複雑な立場で、イギリスの植民地時代から中国への返還という歴史の中で、警官の有り様も急速に変わっていったようです。

そんな特殊な時代背景を描いており、優れた社会派ミステリという面もありますが、個々の短編で描かれる事件は一筋縄ではいかないモノばかり。わたしのように「とにかく驚きたい」という一心で読んでいるおかしなミステリ好きを十分に満足させてくれるものでした。

それにしてもウマいです。
良い作品を読みました。



作品の紹介としてこんな本が出ています。知らなかった……
電子書籍版しかないのかな?
出版社の力の入れようがわかりますし、まずはこれを見て、興味がわいたら本編をどうぞ、ということにもなるので、とてもよい試みかと思います。



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同じ作者の作品は以前『見えないX』という短編を読んだことがあったのですが、こちらはかなり純度の高い本格ミステリでした。

こうなると、もう一つ翻訳が出ている長編の『世界を売った男』をKindleで読もうかなあと思えてきます。

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さて、いつもAbemaTVで麻雀チャンネルの過去の戦いなどを見ているわけですが……
先ほど小林プロが12000点ほどの第四位から国士無双を目指し、残り10回ツモ番があるぐらいのところで聴牌して一萬待ち。ところが残りの山には一萬は1枚のみ。そこへ親の三面待ちリーチが。一萬が頭の258ピン待ち。万事休すかと思ったら、この親が最後の一萬を引いて放銃……
で、小林プロが顔色一つ変えずに牌を倒して「ロン。32000」
思わず見ていて「うおっ」と叫んでしまいました。
解説のプロ雀士が「2000点を上がったかのような上がり方ですね」と。
カッコいい……

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小説を熱心に書いているフリをする月間もヤマ場を迎えております。
よし、適当に頑張るぞ!

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「桜七」の小野寺さんが昨年のKindleのダウンロード数と既読数を公開していました。
うわー! スゴイ!
……うーむ、これだけ売れる人もいるのか。
まだわたしの小説を読んでいない人もたくさんいるということなので、頑張って適当に広めるぞ!

あ、それには長年放置しているあの痛い著者ページの自己紹介を何とかしなきゃならんかなあ……

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というわけで昨日2018年1月18日の自作Kindle有料版ダウンロード数は0冊。無料版は2冊。
Kindle Unlimitedの既読ページ数は523ページでした。ありがとうございました。

さて、少し小説を書いておきますか……

それでは本日もお疲れ様でした。
お休みなさい。

未消化のネタ
・困ったときには自作小説の紹介
・困ったときには詩のような戯れ言を垂れ流すこと
・困った時には今月の本の雑誌
・『無限島』下巻読みたいですとか言って上巻を完全に忘れています……
・『徒然チルドレン』もう一回読んでからとか言っていつ読むのか……
・『蝉時雨のやむ頃』やっぱりすごい。スゴすぎて次が読めん……
・あらためて『エリア51』に手を出しました!
・『私を連れて逃げて、お願い。』の優しい破滅感


私的名作マンガ(Kindleで入手可能なもの)







2017年11月06日

安定のおもしろさ!『天化爛漫』

昼寝研究所寝言レポート#1325

いつも通り市役所に置かれたボックスに電池や蛍光灯を捨てに行こうと思い立ってから忘れ続けてはや一週間で平日の朝も捨てられるのか確認しようと思ってそのことも忘れ続けつつお送りする寝言日記でございます。

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久々にKDP作品を読めたのでこれでやっとアンケートに答えることができるぞ!

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というわけで、ヤマダマコトさんの『天化爛漫』を読み終えました。
おお、安定のおもしろさ……

それにしてもこの地に足がついた感じのしっかりとした小説っぷりはなんなんでしょう。
まあ、山彦を読んだから知ってましたけどね……
本職が本職なだけに、その辺りは任せておけ、という感じでしょうか。
作品世界に安心して没入できます。

『天化』という特殊な力を持つ卜部家の血を引く主人公の、活躍と苦悩を描く天化シリーズ第二弾。
今回も不穏な都市新潟を舞台に怪事件が発生し、その謎を追う航とコガネさん。

アレが原因であんな状態になっていくというのは天化シリーズならでは。
前作『金色天化』はド派手な天化のワザが炸裂しておりましたが、今回はかなりその辺りが抑えられています。
天化ではどうにもできないものがたくさんあるのだということを知るためのオハナシのようにも感じました。
あとがきによれば、一作目で人気が出たために、シリーズ化を意識して書いた二作目ということで、もう三作目への布石を打ちつつの展開だそうです。
(わたしなんか続編を書いてうっかり二作目で何もかも終わらせてしまいましたよ……)

それにしても、よくこの終わり方を選んだな……作中の人達もモヤモヤが残っているようですが、なんかこう、無常観漂う閉じ方。

わたしはコガネさんの活躍、というか活動を読めれば幸せなのですが、何か色々とこの先もありそうでヤキモキしてしまいます。
幸せになってほしいのですが、もうかなり特殊な状況なので、どうなるのが彼女にとっての幸せかまったくわかりません……

というわけで、単独でも楽しめるとありますが、変わっていく卜部姉弟の環境も楽しむために、ここは大人しく一作目から読むのがオススメです。



実はヤマダ氏の作品は山彦と天化シリーズしか読んでいないのですが……
読むとこちらが自信を喪失するからなあ……

というわけで、KDPのレベルが高いと知ってしまえるシリーズでございます。

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宝石の国のアニメ化を記念して、ちゃんとマンガを読むことにしました。
アニメは見ていません。

そういえば、3月のライオンも第2期が始まりましたが……見ていません。
だって、第2期はあの事件が……
あれをアニメで見るのは辛すぎる……

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というわけで昨日2017年11月5日の自作Kindle本有料版ダウンロード数は1冊。無料版は11冊でした。
既読ページ数は387ページ。ありがとうございました。

あ、六花抄の変更箇所の申請をやろうと思って忘れていました。
やらないとダメかなあ……
自分の持っている六花抄の表紙を新しくしたいからなあ……
今週中にはやるぞ!

それでは本日もお疲れさまでした。
お休みなさい。

未消化のネタ
・困ったときには自作小説の紹介
・困ったときには詩のような戯れ言を垂れ流すこと
・困った時には今月の本の雑誌
・『無限島』下巻読みたいですとか言って上巻を完全に忘れています……
・『徒然チルドレン』もう一回読んでからとか言っていつ読むのか……
・『蝉時雨のやむ頃』やっぱりすごい。スゴすぎて次が読めん……
・『ミス・ポピーシードのメルヘン横町』読みました。



私的名作マンガ(Kindleで入手可能なもの)





posted by Red56 at 23:31| Comment(0) | Kindle小説の面白いやつ

2017年10月04日

存分に楽しませてもらいました『エレファントトーク』

昼寝研究所寝言レポート#1292

いつも通りいつもより遅くなった帰りの電車の中でGPD Pocketを取り出してチマチマチマと日記を書き始めた途端に乗り換えで御堂筋線天王寺駅のいろんな人がいるホームで頑強な安全柵にもたれながらお送りする寝言日記でございます。

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読み終えました!
藤崎ほつまさんの『エレファントトーク』を!
なにこの安定したうまさ。
とてもおもしろかったです!

すごいなあ。
至る所でリアルな感じを出すのが巧みというか、場面がしっかり動いているというか、文章がしっかりしているというか……

大阪を舞台にしているので、出てくる地名に馴染みがあるとか、天王寺動物園のことも実際に見たことがあるから、という地元お楽しみ要素も確かにありますが、なによりもスマートフォンになった主人公という、およそ馬鹿馬鹿しいシチュエイションをここまで切れ味の良い見事なカタチのお話にする手腕に脱帽です。

正直なところ、主人公は奇異な状況に置かれているという点ではさほどの特徴がないというか、既に色々とあった後の話なので、その状態ではあまり派手な活躍はできないわけです。電源落とされると存在しなくなるし……
その世界に彩りを添えるのが妹の存在。
まあ、こんな展開だったら必ずこの妹を気に入ってしまうわけです。
次々に繋がっていく人との関係。それに伴って不穏な感じが広がっていきます。
が、なんというか、いい人が多い。
事件に絡む妹の友達や、主人公の元カノなど、女性が魅力的でうらやましいです。

連鎖的に起こる事件を追うだけでも十分に楽しいですが、表面の派手な事件が収束した後でのまとめがまたうまい感じ。全体が最初から美しい形に作られていたことがわかって「ああ、良いものを読んだ」と大満足です。
タイトルもステキです。
この物語のカタチは作者の代表作『キミのココロについてボクが知っている二、三の事柄』にも通じるものがあるかも。

文字を並べて言葉をつなげてこんなに楽しめるものを形作ることができるのだと改めて感じることができました。

昨日も書きましたが、小説はすごいな、と。

この作品は過去に書いたモノを修正して出したそうです。豪華な隠し球だな!
藤崎ほつま恐るべし。
まだ世に出ている長編は二作だけ。
もしもご存じなければ、是非この作品からどうぞ。



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というわけで昨日2017年10月3日の自作Kindle本有料版ダウンロード数は0冊。無料版が1冊。
既読ページ数は664ページでした。ありがとうございました。

眠い……寝て良いですか?
明日は頑張るから……

それでは本日もお疲れ様でした。
お休みなさい。

あ、なんか五回限定で小説の連載しているんだっけ。
でも、よく見たら原稿用紙100枚ぐらいあるっぽいです。
五回でお見せできるのはごく一部ですが、その回数で80%ぐらいはおもしろさが伝わりきるのではないかと。残念ながら。

『螺旋エイプリル』第2回
偶然ですが、僕の家の近くの商店街に『スナック螺旋』という黒い看板と『ベーカリーエイプリル』という赤い看板が並んでいます。どちらもかなりくたびれています。スナック螺旋が営業しているのを見たことがありません。こういういかがわしいお店は夜にやっているのでしょうから、それはしょうがないでしょう。僕は学校へ行くときにこの商店街を抜けるのですが、看板を見るたびにこのお店がどういうものなのか想像しています。もう一方のベーカリーエイプリルの方はただのパン屋であり、特に妄想を駆り立てるような存在ではありません。メロンパンにクリームが入っているのが好きなのですが、妹は甘すぎるなんていいます。おっと、話が大きくそれてしまいました。とにかく、本のタイトルに僕が毎朝見ている看板の『螺旋』の文字と『エイプリル』の文字が入っていることに驚きました。ホントに偶然以外の何ものでも何様でもないのです。まったく「春の読書感想文は事実より奇なり」とはまさにこのことかと。昔の人は実にうまいこと言ったものです。さて、自分に課したルールに従い、改行もせずに本の内容をさらに紹介いたします。物語の主人公である女の子は僕と同い年。ちょうど春休みを満喫しているところですが、宿題の読書感想文に苦しんでいます。本の中では架空の書物『螺旋エイプリル』をでっち上げて感想を書いているのですが、適当にタイトルを考えて、そういう本を読んだことにしようと決めたところで内容なんかあるわけがないのです。そこで女の子は作り上げた物語の中でも春休みに出された読書感想文の宿題に困った男の子が螺旋エイプリルという物語をでっちあげているというストーリーにしました。もちろん、男の子がでっち上げた物語というのは、春休みの読書感想文の宿題に困った女の子が螺旋エイプリルという物語を作り上げていて、その女の子の物語の中でも男の子が……という内容です。この辺りのややこしさがこの本のミソでしょう。読んでいるうちに僕の頭は容易に混乱しましたが、本の中の女の子も同様だったようで、それを回避するために賢明な方法を考え出しました。なんとお話に番号をつけることにしたのです。


未消化のネタ
・困ったときには自作小説の紹介
・困ったときには詩のような戯れ言を垂れ流すこと
・困った時には今月の本の雑誌
・『無限島』下巻読みたいですとか言って上巻を忘れつつあります……
・『徒然チルドレン』もう一回読んでからとか言っていつ読むのか……
・『蝉時雨のやむ頃』やっぱりすごい。スゴすぎて次が読めん……
posted by Red56 at 22:47| Comment(0) | Kindle小説の面白いやつ

2017年09月25日

本の雑誌2017年10月号の「辻真先ならこの十冊だ!」

昼寝研究所寝言レポート#1283

さていつも通りゲーミングノートの話を始めようと思いましたがただ迷っている現状をいくら呟いてももうアレかなと思いつつでも実際にアレなんだからしょうがないと開き直りつつお送りする寝言日記でございます。

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『本の雑誌』2017年10月号。
恒例の図書カード3万円お買い物企画でゲストの芳崎せいむ氏がくまざわ書店を選んだという記事も楽しいのですが、「この十冊」シリーズで今月選ばれたのが日本ミステリ界の奇跡辻真先先生です。おお、先生をつけると読みにくい。
というわけで書評家、村上貴史氏による『辻真先の10冊』をとても楽しく読ませていただきました。

最初に上げられていたのはやはり『仮題・中学生殺人事件』です。
わたしにとっても思い出深い作品。
最初の長編がこの『読者が犯人』と宣言して始まるトリッキーな作品だなんて、45年前から一人新本格ミステリ状態。

読んだのは高校生の頃だと記憶しておりますが、朝日ソノラマ文庫だったので、もしかするとキマイラを読んでいた中学生の時かもなあ。
わくわくしながら読み進めて、この奇抜な仕掛けが明かされた時のあの感情を忘れることができません。
世界中のトリック好きに読んでいただきたいユニークな超名作。

ポテトとスーパーのコンビが活躍する中学、高校、受験の三部作を読んだことを覚えておりますが、その後は追いかけてないのです。
まさか2013年まで40年も二人のシリーズが続いていようとは……

それから、印象深いのは『アリスの国の殺人』です。
ミステリ、というかフィクションにできないことはないのだ、という凄まじい衝撃を与えてくれました。
多分、わたしの小説に一番大きな影響を与えたのがこの作品だと、最近になって思うようになりました。
拙著『サマータイムリバース』は是非先生に読んでいただきたい、と思っていたのですが、有栖川先生に大きな穴を二つほど指摘されたので、いまはチマチマと穴を塞いでいます……

あ、辻先生はアニメの脚本も長らく書いておられて、うる星やつら、アラレちゃん、ゲゲゲの鬼太郎(第1期)などに関わっておられます。
あと、Wikipediaによればサザエさん第一回も辻先生と書いてあったので、Youtubeで探したら第一回の第一話『75点の天才』が脚本 辻真先とありました。
日本のアニメ界とミステリ界を支えてきたと言っても過言ではないかと。

そして、twitterをフォローさせてもらっていますが、いまでも新しいマンガ、アニメ、ミステリのチェックを日々欠かさないというその姿勢にはもう脱帽です。

ミステリ史に残るトリック。Kindle Unlimited対象になってます!


Kindle化されている作品もそれなりにありますが、著作の多さに比べるとまだまだ……
そしてあろうことか『アリスの国の殺人』が絶版に……
まあ、東京創元社さんがなんとかしてくれると信じてますよ!

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はい、ということで、昨日2017年9月24日の自作Kindle有料版ダウンロード数は0冊。無料版は3冊でした。
既読ページ数は343ページ。ありがとうございました。

さあ、チマチマ直すぞ!

本日もお疲れ様でした。
お休みなさい。

『スペースシップラプソディ(仮)』第26回
「思ったより小さいけど、なんか形が違う。下がずんぐりむっくり」と日菜子が言うので俺は小さくうなずいて説明する。
「やや古いタイプのレーザー推進機関だから、ロケット本体にも燃料を少し積んでいる。そのために下半身がちょっと大きいんだ。あのスカートの内側が鏡状になっていて、発射台から照射されるレーザーで空気をプラズマ化させて上昇力とする。最近のエンジンはもっとその辺りのエネルギー効率が良くなっているから、全体的に小型化されている。でも、俺はこの頃の派手な音と閃光を発して空へ飛び立っていくタイプが好きなんだ。かつてロケットは危険な水素燃料を大量に抱えて飛ばざるを得なかった。子供の頃に古い映画で見たその姿がロケット好きになったきっかけだから」
 あ、やばい。本物を前にしたせいで喋りすぎている。日頃あまり人にこんな話をしないものだから、程度がわからない。
「へえ、噂に聞いてたけど、航君ってかなりのロケット好きなんだね」
「え、いや、まあ、少し」
 俺は窓から体を離して座席に普通に座る。このままでは前で遠足ごっこをしている三尾達よりも自分が滑稽な気がしたからだ。あまり『普通』から遠ざからないように自覚する必要はあるだろう。
 前の座席の背中を見る。古い型のバスだ。目の高さに古いプラスティックの手すり。その下に折りたたみテーブル。その下に何かを入れるための網。これもなかなか味わい深いものがある。


未消化のネタ
・困ったときには自作小説の紹介
・困ったときには詩のような戯れ言を垂れ流すこと
・困った時には今月の本の雑誌
・『無限島』下巻読みたいですとか言って上巻を忘れつつあります……
・『徒然チルドレン』もう一回読んでからとか言っていつ読むのか……
・『蝉時雨のやむ頃』やっぱりすごい。スゴすぎて次が読めん……

posted by Red56 at 22:57| Comment(0) | Kindle小説の面白いやつ