2019年04月28日

いつまでも残る物語『山猫の夏』

昼寝研究所寝言レポート#1862

【本の短い紹介のようなもの第28回】

というわけで本日からミステリ以外の作品も紹介したいと思います。
その第一弾としては、やっぱりこれ。
船戸与一(ふなど よいち)先生の『山猫の夏』でどうでしょうか。

山猫(オセロット)と呼ばれる謎の男のお話。

ええっ! こんなに傑作なのに今日現在でWikipediaに記事がないとは!
内藤陳さんが『読まずに死ねるか!』でオススメしていた作品。
第三回日本冒険小説協会大賞受賞作品です。
骨太な作品ですが、めっぽうおもしろいです。
……血湧き肉躍る小説を読みたいと思っているならば、これが一番かと。

小学館と講談社からKindle本が出ています。
講談社の方は[南米3部]という謎のアレがついていますが、これは南米三部作ということでしょうか。
この後の『猛き箱舟』『伝説なき地』にも南米3部とあります。お話自体は別物のはず(スミマセン読んでません)なので、船戸先生の得意とする南米を舞台にした、という括りかと思われます。

代表作のほとんどがKindleで入手可能なので、おもしろかった時に次の作品を入手しやすいというのも安心できる点です。



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あれ? 小説が進んでいない……まだ本気を出せていないようです……

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そういえば、最近、メルカリに登録してしまいました。
そして、あるものを購入してみました。
翌日には発送されたようなのですが、GWのためかモノが届いておりません。
これ、届いて、ブツを確認してから初めて支払いが行われるという仕組みになっているので安心ですが、ブツが破損していたりした場合にはお互いややこしいことになるのかな……ちょっとドキドキです。

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電脳コイルはあと2話を残すだけ。
昨日もスゴいといいましたが、まだスゴいです。
これ、最後はどう着地するんだろう……

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マンガも色々読んでいます。
つばな先生の『惑星クローゼット』が飛ばしてます。
あの絵でここまで描くとは……ちょっと、読んでいてどこまで行ってしまうのかが心配です。『第七女子会彷徨』というユルい不思議な物語を描いたつばな先生がこんなオハナシを、という驚きもありますが、もう3巻まででハッピーエンドになり得る要素が消えているような気がします……
行方を見守りたいと思います。

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というわけで昨日2019年4月27日の自作Kindle有料版ダウンロード数は0冊。無料版も0冊。空から降ってくる版も……あ、そんなものなかった。
Kindle Unlimitedの既読ページ数は987ページ。ありがとうございました。

新作を出さないと、このまま忘れられてしまう〜

それでは本日もお疲れ様でした。
お休みなさい。

2019年04月22日

いつか再びこの世界へ『すべてがFになる』

昼寝研究所寝言レポート#1856

【本の短い紹介のようなもの第22回】

そういえば一昨日ぐらいに職人横山秀夫先生の傑作『64』をご紹介いたしましたが、その時に64の意味を説明して「今年ならサンマル事件になる」などと書きましたが、鋭い人なら気がついたかと思いますが、今年なら「サンイチ事件」ですね……過去の日記を修正すると時空が歪むかもしれないので、そのまま放置しておきたいと思います。あと30年ぐらいで間違いのない文章になる可能性に賭けるしかないかと思いつつご紹介する22冊目のミステリです。

ついに出ました。森博嗣先生の『すべてがFになる』(1996年)でございます。
森先生の日記を毎日読んでいた日々が懐かしいです……

ファンクラブにもかなり早い段階で入りましたよ。大学の学園祭で行われた森先生の講演会にも行って名刺交換もさせてもらいました。
……なんで読まなくなっちゃったかなあ……でも、いつかまた最初から読みたいと思います。

さて、このコーナーではうっすらとしか内容をご紹介しておりませんが、本日はどうでしょうか。

第1回メフィスト賞受賞作。作家、森博嗣のデビュー作であり、そこから10冊に渡って続くS&Mシリーズの最初の作品であります。新本格の流れで出てきましたが、もう森博嗣の小説という感じ。
犀川先生がカッコイイのです。事件が、犯人が、トリックが、意味なしジョークがクールなのです。
とにかく全てがスゴいのです。

というわけで、いつも通りアレですが、以上、オシマイ。



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実は、3月に低俗霊狩りの最新シリーズ『流香魔魅の杞憂』3巻が発売されていたのです。
ヤマダの書店コーナーには1巻2巻があって、わたしが購入したらちゃんと補充もされていたのですが、なんと3巻が入らなかったのです……

ネットで調べたら日本橋のわんだーらんど なんば店という書店でイラストカード付きで売られているというので、またしても昼休みに足早に本屋へ向かいました。
ちょっと汗ばむような気候ですが、まだうろうろしても大丈夫かな。
「わんだーらんど」という店も、何度か店の前を通ったことはありましたが、初めて中へ入りました。

で、お店の人に聞いて無事に本をゲット。イラストカードも入手です。

それにしても……素晴らしい本屋です。ラノベとコミックしか置いてませんが、なんと『妄想テレパシー』が1〜6巻まで揃っているのです。そんな本屋初めて見た……
マンガが好きな人がマンガを好きな人の為に作り上げたような店内。
7巻はここで買おう。

いまさらこんな良い場所を見つけてしまってどうすりゃいいのやら……

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電脳コイル……ヒゲの回を見ました。何コレ。スゴすぎる。

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というわけで昨日2019年4月21日の自作Kindle有料版ダウンロード数は1冊。無料版が0冊でした。
Kindle Unlimitedの既読ページ数は2046ページ。ありがとうございました。

今日はいつもより少し早く帰ってきたので、時間をかけて日記を書いています……ってそればかりではだめだ〜小説など進めます。

それでは本日もお疲れ様でした。
お休みなさい。


2019年04月20日

期待を受け止めてくれた『暗黒館の殺人』

昼寝研究所寝言レポート#1854

【本の短い紹介のようなもの第20回】

あまりに希薄な記憶の轍を辿っているためにそろそろ紹介した本がダブっているのではないかと心配しかけた自分に対してまだダブってないの? と半笑いで何かがアレするようなコーナーです。

第20回でオススメするのは、この人から新本格が始まりました。
綾辻行人先生の諸作あるウチのアレです。
えー、デビューからしばらくはリアルタイムで追いかけていました。
もちろん十角館の殺人も素晴らしいし、迷路館も名作。時計館も驚きましたが、ここは一つ第7弾の『暗黒館の殺人』(2004年)で!

新本格の盛り上がりを十分に楽しみました。
綾辻先生の『館シリーズ』はそれを象徴する作品群でしょう。
しかし、第6弾の黒猫館までほぼ毎年出ていたこのシリーズがそこから突然止まってしまって、そこからまさかの12年

その頃、引っ越しをしようとして、不動産屋と一緒にあちこちうろついていた時に西宮市名塩で書店の前を通りかかり、そう言えばそろそろ出ているはずだと思い出し、不動産屋さんに「ちょっと本屋寄っていいですかね」と言って平積みになっているのを発見。
おお、ついに出たのかとテンションを上げて買ったのを思い出します。
ついでに言うと名塩はなんかスゴい場所でした。

しかし、この分厚い上下巻のノベルスを読むのは少し不安がありました。
12年の空白ですよ。
待ちすぎた作品なんて、最初からハードルが上がってしまっているわけで、並大抵のことでは満足できないわけですよ。

そう思って読み始めたわけですが……

いや、これですよ。
これが綾辻行人にしか書けないミステリですよ。
暗闇の中に立てられた深紅の骨組みを持つ圧倒的な人工建造物の美しさ。
読者を欺くために一つ一つ積み上げられた部品。
それらが一気に崩れていくクライマックス。

まさに、今までの作品の集大成的な作品でした。
わたしの中ではこれが綾辻先生の最高傑作だと思っております。

あ、オススメしておいて何ですけど、いきなりこれから読むのは意味がわからんかと。
まあ、それを言うなら最初の『十角館の殺人』だっていきなり「最初に読むミステリがこれです」では驚きも半減なわけで……

まあ、そういったことも含めて古い人の意見ってことで。



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今日は色々とアレがアレしてなんか落ち込みました。
が、まあ、なんとか乗り切りました。

BAYONETTA 2が進まず。しょうがないのでBAYONETTAの1をやっているという……
まあ、気晴らし程度ですが。

あと、いまさら仲間由紀恵さんのTRICKを1作目から見ているという……
村人が消える話はなかなかすごかったです。
ホックの短編にもありましたが、それよりもこちらの方がキレイかも。

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というわけで昨日2019年4月19日の自作Kindle有料版ダウンロード数は5冊。無料版も5冊でした。
Kindle Unlimitedの既読ページ数は1053ページ。ありがとうございました。

noteで『時の影』を少しずつ公開しております。こうして読むと悪くはないような……でも、まあ、古くさいということで。

それでは本日もお疲れ様でした。
お休みなさい。




2019年04月19日

時代の狭間の事件を描いた名作『64』

昼寝研究所寝言レポート#1853

【本の短い紹介のようなもの第19回】

夏の一瞬の夕立の後で空は所々に厚い雲が綿状に浮かび暗い部分と日に照らされて輝く部分が灰色と金色に染まり背後の薄青い空とあいまってまるで油絵のように美しいと思ったこととは何の関係もなく過去に読んで面白いと思ったミステリをご紹介するコーナーです。

……なにかクドい前置きがないと始まらない呪いなのか。
第19回の本日はいままでで一番短いタイトルの『64』です。
作者は横山秀夫先生。
これ、何故64なのか。
昭和64年というのがわずかにあったわけです。すぐに平成元年になりましたが。
その時に発生した誘拐事件。未解決のままに終わったその事件のことを警察関係者は「ロクヨン事件」と呼んでいたのです。
だと思いましたよ。確か。
ほら、これ、いまの時期に紹介するのにバッチリじゃないですか。
いまであれば「サンマル事件」になるわけですよ。

横山先生の小説はどれも一級品ですが、警察を舞台にしたものが多く、それもちょっと変わった視点。『組織』としての警察の姿を描かせて右に出る者なしかと思っているわけですが、それほど警察小説を読んでないからわかりません。

とにかく、警察という巨大な集合体の中に属する個人の懊悩がこれでもかと絞り出されるような作品です。
それでいて、本格的なミステリ的な仕掛けもあったりして、もうこの辺りがサービス精神旺盛な職人の丁寧かつ見事な仕上がり。


会社を辞めていく人に餞別としてこの本を渡したことがあります。
間違いのないオモシロさ。
日本のミステリ史に残る一冊かと思います。



https://amzn.to/2PiIO83

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さあ、この週末にはアレもコレも頑張るぞ。
でも、娘の学校のイベントもあるぞ。
まあ、ゴールデンウィーク前に色々終わらせておくのは良いかと。

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BAYONETTA 2の難易度クライマックスが難しすぎる……
なんか2回ぐらい攻撃を食らったらほぼオシマイなんですけど……
『食らったら』って字面だけ見るとなんか楽しそう……
『食ラッタラ』とカタカナにして、さらに『食ラッタラ〜』と、少しの工夫で見違えるほど陽気に。常にそういうことを心がけられるような生き方をしたいものですね。BAYONETTAから大切なことを学びましたね。

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最近、気がついたのですが、ハートキャッチプリキュアの歌の癒やし具合がすごいな……

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というわけで昨日2019年4月18日の自作Kindle有料版ダウンロード数はぎゃー有料無料どっちも0ダー。
Kindle Unlimitedの既読ページ数は1748ダー。ありがとうございました。

さきほど週末はアレもコレもと書きましたが、それほどの時間はないわな……
あ、本日から古くさいミステリ『時の影』をnoteにアップします。
https://note.mu/red56/m/m551b9872ba00

かつて光文社がやっていた『本格推理』に送って、鮎川哲也先生に読んでいただいたことがあるというのが唯一の売りです。入選はしませんでした。

それでは本日もお疲れ様でした。
お休みなさい。