昼寝研究所寝言レポート#705
さて、本日はやや早く家に帰ることができそうです。
現在、次の自作小説の見直し作業を行っているわけですが、いままではEPUB形式にしたものをiPad miniのiBooksアプリで閲覧し、修正が必要な箇所にメモを残して、後でそれを見ながらPCで修正するという方法を取っておりました。
まあ、完成度の高い文章であれば、それでいいのでしょうけれど、わたしの場合は原稿用紙二百枚程度のものとなると百カ所以上の修正点がでてきます。
そうなると、一度iBooksでメモを取って、その後でまた同じ内容を打ち込んで修正するという作業が、かなり時間がかかってしまうのです。
だったら直接エディタで開いて読みながら修正すればいいだけの話ではないのか?
と思われる方も多いでしょう。
しかし、それはダメなのです。
EPUBをiBooksアプリで読む。
すると、文章が縦書きで、本のようなレイアウトに調節できるのです。
そうなると、文章のおかしなところが把握しやすいのです。
わたしの場合、この作業はなかなかエディタでは難しいと感じてしまいます。
Windowsで縦書きのできるエディタをいくつか試しましたが……エディタは動きが軽いのが一番大事かと思いますが、なかなかこれといったものに出会うことができませんでした。
そもそも、気軽に持ち歩けるPCを持っていませんでしたから、外出先での見直しとなるとiPad miniに勝るものはないという状況が長らく続いていたのです。
しかし、ここへきて画期的な環境の変化が。
それが人類の期待を一身に背負って生まれてきたTransbook T90Chiです。
これならば気軽に持ち歩けます。
あとはふさわしいソフトウェアさえあれば文句はありません。
普段、小説を書くのに使っているサクラエディタでは縦書きができません。
T90Chiの呪われたキーボード現象も落ち着いてきたので、久々に縦書きエディタを探してみました。
すると、今まで見たことのないTATEditorなるものが!
http://www.cc4966.netなんじゃこりゃ。
見てみると、とりあえず縦書き表示が可能なエディタだそうです。
まあ、それぐらいならいくつか心当たりはあります。
もう少し調べてみると、どうやらでんでんマークダウンに対応していると。
……なんと!
えー、ここでわたしが小説をどのようにしてKindle本として出版しているかについて説明したいと思います。
基本はテキストエディタで小説の本文を書きます。
で、本としての最低限の体裁を整えるために
1.章題(段落のタイトル)
2.読み仮名
3.改ページ
といったものを追加します。
この追加というのはテキストエディタで行います。
例えば#文字列で章題を意味します。
-------------サンプルここから----------->
#事件の始まり
思えば、始まりは本当に些細なことだった。
<-------------サンプルここまで-----------
といった具合です。
次に難しい漢字には読み仮名を振ります。これは{漢字|よみがな}といったふうに書きます。
-------------サンプルここから----------->
{弔|とむら}い
<-------------サンプルここまで-----------
こんな感じです。あ、正しくない読み仮名も書けるということです。
さらに、適当なところで決めの言葉を書いたら、次のページに移りたいもの。そんなときには前後に改行を挟んで=を四つ以上繰り返します。
以下は犯人指摘後に改ページを入れ、その後で別の章「真相」になり、二行空けて本文開始、というサンプルです。
-------------サンプルここから----------->
笑いながら不意に双一郎が「ところで、犯人は君だよね」と言った。
=====
#真相
誰もが言葉を失っていた。
<-------------サンプルここまで-----------
さて、こんな感じでテキストを作成すると、Kindle本にした時にいい感じになります。たぶん。
で、このルビや改行を書く決まりが「でんでんマークダウン」という方式なわけで、皆が使っているでんでんコンバーターというページでこのでんでんマークダウンで書いたテキストを放り込むと、素敵なEPUBができて、そのままKindleにも申請可能というわけです。
話を戻しますが、謎のエディタTATEditorは、このでんでんマークダウンに対応しているとのこと。
試してみると読み仮名がそのまま表示されるではありませんか!
改ページは……よくわかりません。
ということは、TATEditorで表示させると、それなりにiBooksあるいはKindleの表示に近い状態になります。
その上で、読んでいる側から修正することができるのです!
おお、こりゃすごい。
まあ、問題は色々と不安定(Dropboxのショートカットを『開く』で選ぶとえらいことになったり)なエディタであるということですが、それを補って余りある利点。
しばらくこれで小説を修正していきます。
というわけで、本日はこれまで。
昨日コメント書いて、と呼びかけたら、二人も書いて下さいました!
お礼はまた明日にでも。
未消化のネタ・『円盤ゆーとぴあ』ぐるぐる聞いてます。曲が多すぎるという贅沢な文句。
・『僕だけがいない街』7巻の評判がイマイチです。まだ読んでません。
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