2014年09月21日

Kindle岳第一回『古事記物語』に挑戦!

さて、先日きんどうさんで「【新企画】無料で読める名作にみんなでチャレンジ「Kindle岳」はじまります。」という記事がありました。

皆で過去の名作にチャレンジ!
というシンプルな趣旨ですが、古典などとは縁遠い人生を歩んできて、それでも「たくさんの名作を読み逃してきたなあ」「いつか機会があればアレもコレも読みたいなあ」と思ってきたわたしにとっては渡りに船の企画です。

最初のお題は鈴木三重吉さんの『古事記物語』を一週間で読了! というものでした。
おお、『古事記』ですか。
国語の授業で聞いたことがあるぞ!
それ以外ではまったく聞いたことがないぞ!

というわけで内容の予備知識なし、教養とは無縁のおっさんの状態で読み始めました。

第一行目から「世界ができたそもそものはじめ」とあります。
いきなり大きく出たな。
そして、二行目で「われわれ日本人のいちばんご先祖の、天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)とおっしゃる神さまが〜」となります。
うお。わたしのご先祖がまさか神様だったとは……思春期に「俺は他の奴等とは違うんだ」という思い込みが強かったのも道理ではございませんか!
そして、さすがにATOKでもあめのみなかぬしのかみは変換できなかった!

……伊弉諾神(いざなぎのかみ)・伊弉冉神(いざなみのかみ)が淡路島を作り、四国、壱岐、津島、佐渡を作り、最後に本州を作ったと。
すげえ。知らなかったよ。
さすがに日本をお作りになった神の名前ともなると変換可能だった! 伊弉諾の神もATOKもすごいな!

とまあ、こんな感じで次々にカッコイイ名前の神様が現れては、人間などには想像もできないような奇妙でとんでもないことをするのですが……

四割ほど進んだところで、延々続いていた神様達のサーガが突然「それでいよいよ大和の橿原宮で、われわれの一番最初の天皇のお位におつきになりました。神武天皇とはすなわち、この貴い伊波礼毘古命(いわれひこのみこと)のことを申しあげるのです」ときた。

え! そんなまさか!

いや、まさに衝撃の展開でした。

そこからは延々と天皇の話なのですが、普通に神様も出てきます。百三十歳ぐらいまで生きたりしてます。神様だから。
仁徳天皇も出てきたぞ! うちから車で二十分ぐらいの所にお墓があるよ!
仁徳天皇は「おん年八十三でおかくれになりました」おお、普通だな。

それにしても、全体的になんだか随分雑なはしょり方だな、と感じることが多々ありました。

例えば、木梨軽皇子(きなしのかるのおうじ)の「ご即位になるまえに、お身持ちの上について、ある言うに言われないまちがいごとをなすったので、朝廷のすべての役人やしもじもの人民たちがみんな皇子をおいとい申して、弟さまの穴穂王(あなほのみこ)のほうへついてしまいました」って記述。

なに? いったいどんなことをなすったのですか? 他の人も天皇になるために兄弟で殺し合ったりさんざんなことをしているわけで、それは特におとがめなしの世界になっているのに、こうまで書かれることって……
これが詳細は書かれていないのです! なんだそりゃ!

と思っていたら、この鈴木三重吉さんの『古事記』というのは子供にもわかりやすいよう物語風に現代語化したものだそうです。(wikipediaによる)
なるほど。大人版には書いてあるに違いない!

それにしても、さすがにいまの子供は読まないだろうな……
しかし、ここまでわかりやすく書いていないと大人のわたしでもきっと読めませんでした。

結論としてなかなか興味深いモノではありましたが、まったくもって人にはオススメできません!
ただ、カッコイイ神様の名前はマンガ・小説でいろいろと参考になるので、そういった方面の人は目を通しておくのがよろしいかと。
あと、ムーとか総門谷が好きな人も。

いやあ、でも古事記がこういうものだということがわかったので、今回の企画にはとても感謝しております。

皆で同じ本(しかもやや難敵)に挑んでいくという感じがあって楽しかったです。しかし、今回古事記を読むのに使ったNexus5のAndroid版Kindleソフトだと「シェア」の機能がないため、なかなか進捗状態を上げるというわけにはいかなかったのが悔やまれます。

次もあるようなので、是非参加したいと思います。

*追記:最初『古事記』と書いていましたが『古事記物語』でした。読了後も気がつかんかった……
リンク貼っておきます。

posted by Red56 at 07:01| Comment(0) | Kindle岳